きみへ

私は夜を知っている
けど何も説明できない

私は夜を知っている
けど何も説明はできない

私は夜を知っている
けどまったくなにも定かでない

私は夜を知っている
ただそれだけは事実である


私は夜を知っている
けど何も説明できない

私は夜を知っている
けど何も説明はできない

私は夜を知っている
けどまったくなにも定かでない

私は夜を知っている
ただそれだけは事実である


私は夜を知っている
私は夜を知っているのだ

真夜中の繭の中で

真夜中の監視者
明けない夜に肚を視る
身動きはできないし
心も動かない

完全変態のとろけた肚は
いつ成体のそれになるのか
待ち望んだのはいつまでだったか
今は ただその吹き溜まりを覗いている

繭の中の監視者
開かない円環に己が肚を視る
身動きはできないし
心も もう動かない

真夜中に輪郭をなくし
拡がり希薄する心
繭の中にとらわれ
えんえん閉じてゆく体

DIS IS NOT FOR YOU

ジスイズノットフォーユー
ジスイズノットフォーユー
クソを食らって生きてる

ジスイズノットフォーユー
ジスイズノットフォーユー
クソに浸かって息をしている

セルフメディテーション
沈んでく
円環の理学療法
セルフメディケーション

ジスイズノットフォーユー
ジスイズノットフォーユー
自分に自分が埋もれている
誰か早く見つけてください

人類の誉れ

僕は人類の誉れ
疑うべくもない価値ある人間
生まれてきた瞬間に最高
最高に価値あるタイプ

僕は人類の誉れ
誰にも崇められなくとも
かしづく人がいなくとも
最高に価値ある人間
人間です

疑うべくもない
価値 価値
認められる必要もない
あるだけで価値

僕は人類の誉れ
生まれた瞬間に価値ある人間
だから
誰かに認められなくても
誰にも好かれていなくても

価値 価値
疑うべくもなく
価値があるのです

バリウムと下剤

見せるためと出すために
人の体に不要なものを
見せるためと出すために
人体にバリウムと下剤

見せるためと出すために
液体と錠剤
見せるためと出すために
やや不遜な液体と錠剤

ほんらい 人には不要なものを
見せるためと出すために
ほんらい 体にいらないものを
生きるためにください
わたしにバリウムと下剤

冤罪

僕はそう 多分なにもやってない
僕はそう なにもやってない

罪に問われることなんて
なにもやっていない

でも もしも
なにもやってないことが罪になるなら

僕はそう
きっと
重罪だろう

生きていながら
なにもやっていないなら

僕は
重罪なんだろう